東京藝術大学 卒業・修了作品展に行ってきました
東京藝術大学の卒業・修了展が東京・上野で開催中です(26年2月1日まで)。大学院彫刻科の髙橋晴久さんの修了制作も展示されています。髙橋さんとは大学卒業制作のとき、弊社ストロボスコープとコラボしたインスタレーション展示からのお付き合いです。


彫刻棟3階にある大きな展示室には、それぞれアプローチの違う3点が飾られておりました。
入り口から入って一番に目に入ったのは壁面に大きく飾られた石膏の彫刻。
モチーフは深海や微生物、そして宇宙など、だそうです。
計64枚の石膏版には全て違う形が刻まれていました。
それぞれを繋ぎ合わせることにより、1つの「風景」として作品になっています。
中央には、ポツンとボールサイズの彫刻が飾られていました。
一つ目の作品は”二次元”として存在しておりましたが、
こちらはそれを”3次元”で起こしたもの。

振り返ると、そこには水彩絵の具の黒と水だけで描かれた人の顔のようなものが。
全ての作品において『物体は本当は存在しないのではないか』がテーマ。
私たちの体が、目が、自分たちを物体として認識しているが、本当は物質として存在していない、『かげ』に近いものなのではないか。
このエコー写真のような絵は、人を『かげ』というある種の概念として捉えており、こちら側にスッとのめり込んでくるような、あるいはこちらが入っていくような感覚がある、そんな不思議な引力のある作品でした。


↑この絵の特徴は、特定のモデルがいないこと。高橋様自身の脳裏に根付いた、その日の断片的な記憶から作り出された顔が描かれています。